こんにちは、人財開発グループの田中です。
今年度の新入社員研修では、新たな取り組みとして「統計基礎」と「事業部標準組織プロセス入門」の2つの研修を追加して、実施しました。
弊社のシステム開発サービスでは、CMMIに基づく品質改善活動を継続的に取り組んでいます。今回追加した2つの研修では、その活動を支える組織標準プロセスや統計的な考え方について、新入社員の皆さんに学んでもらうことを目的としています。
どちらの研修も現役エンジニアである社内のメンバーに講師を依頼しており、事業部標準組織プロセス入門は事業統括部開発・育成支援室の宇和川 健太さん、統計基礎は第三ビジネス部第二グループの宇野 颯さんに実施してもらいました。
なぜCMMIを取り入れているのか
弊社では、高品質なシステム開発を継続的に実現するための取り組みとして、CMMIを活用した品質改善活動を行っています。
CMMIは、ソフトウェア開発におけるプロセス改善のための国際的なモデルです。弊社では、首都圏企業の高度な要求に応えられる品質・生産性・セキュリティを組織として実現するためには、個々のプロジェクトだけでなく組織全体のプロセスを継続的に改善していくことが重要だと考え、2011年からCMMIを活用した改善活動に取り組んでいます。
CMMIの取り組み│システム開発サービス│クオリサイトテクノロジーズ株式会社
CMMI® 成熟度レベル4を4回連続で達成│システム開発サービス│クオリサイトテクノロジーズ株式会社
事業部標準組織プロセス入門
事業部標準組織プロセス入門では、システム開発において弊社が長年取り組んできた品質改善活動を支える仕組みとして、CMMIの考え方とその実践のために整備された組織標準プロセスについて学びました。
研修の冒頭では、組織標準プロセスが作られた背景について共有されました。
過去には、プロジェクトごとに進め方が異なっていたことから、プロジェクト間での品質のばらつきや、プロジェクトを超えた知識やノウハウの共有に課題がありました。その課題を解決するために、CMMIの考え方を取り入れながら組織標準プロセスを整備し、継続的な品質向上に取り組んできたことを学びました。
また、
・ CMMIと組織標準プロセスの関係
・ なぜ標準プロセスが必要なのか
・ 品質向上のためにどのような取り組みを行っているのか
・ 組織としてどのように改善活動を進めているのか
といった考え方についても学びました。
特に印象的だったのは、「言われたことをそのまま実現するのではなく、お客様の真のニーズを引き出すことが重要である」というメッセージです。
後半は要件開発・管理(RDM)に関する講義と、要件定義の工程におけるヒアリングを題材にしたグループワークを実施しました。
新入社員の皆さんは、
・ なぜその機能が必要なのか
・ 利用者は誰なのか
・ どのような制約があるのか
・ 本当に解決したい課題は何なのか
といった観点で質問を考え、互いに意見を出し合いました。
要件を整理し、矛盾や漏れをなくしながら、顧客の期待を具体的なシステム要件へ落とし込んでいくプロセスを体験することで、開発における上流工程の重要性を学ぶことができました。
また、レビューや検証、品質改善活動など、CMMIが重視する品質保証や継続的改善の考え方にも触れながら、プロジェクトを成功に導くための組織的な取り組みについて理解を深めることができました。
統計基礎研修
統計基礎研修では、統計学の知識そのものを学ぶことを目的とするのではなく、「データを活用して課題を発見し、改善につなげる力」を身につけることをテーマに実施しました。
研修では、平均値や中央値といった基本的な統計指標に加え、ヒストグラムや散布図、パレート図などのデータ可視化手法について学習しました。
単にグラフを作成するだけではなく、
・ どのようなデータを収集するべきか
・ データをどのように記録するのか
・ データからどのような傾向や課題が読み取れるのか
といった視点で演習を行いました。
研修内の演習では、工数やレビュー指摘数などのデータを題材に、データの記録方法や可視化の手法について学びました。また、ヒストグラムやパレート図などを用いてデータを分析し、数値やグラフからどのような傾向や特徴が読み取れるのかについて理解を深めました。
受講した新入社員の皆さんは、グループワークや演習を通じて、数字の背景にある事実を読み解きながら議論を進めていました。
さらに、データから得られた変化や改善効果が「偶然によるものなのか、それとも意味のある変化なのか」を判断するための統計的検定についても学びました。P値を用いた評価の考え方に触れながら、データに基づいて客観的に判断することの重要性について理解を深めました。
統計基礎研修では今後のシステム開発演習につながる内容として、データ分析や統計的な考え方が品質改善や継続的な改善活動にどのように活用されるのかについても学びました。
まとめ
今回追加した2つの研修は、どちらも品質改善にむけた活動への紐づきを意識しています。
事業部標準組織プロセス入門では、組織の知見や標準プロセスを活用しながら品質向上を実現する考え方を学びました。
統計基礎では、データを活用して課題を発見し改善するプロセスや考え方を学びました。
これから新入社員の皆さんは、新入社員研修の最後のカリキュラムとなるシステム開発演習を実施していきます。実際のプロジェクトに近い演習や実務を通して、今回学んだ内容をさらに深めていきます。
今回の研修で得た「継続的に改善する姿勢」と「データに基づいて考える力」を大切にしながら、今後の成長につなげてくれることを期待しています。