皆さん、こんにちは。
人財開発グループの伊佐です。
2021年に開始した1on1の実施アンケートで満足度が高いグループのリーダーに、どのような工夫をしているかインタビューしたのでご紹介します。
■チーム内での1on1の具体的な実施方法などについて教えて下さい。
宇和川: 私たちのチームでは以前から隔週の頻度で、「よもやま(話)」と名付けた雑談中心の面談を行っていました。
今はキャリアアップ支援目的の1on1を追加し、隔週で毎回30分、「1on1」と「よもやま」を交互に実施しています。
「1on1」と「よもやま」では話す内容も意識して変化を付けていますが、チームメンバーに対して、今日は「1on1」か「よもやま」か特に宣言せずに行っています。
異動して間がない新しいチームメンバーとは、まずは信頼関係を構築するために「よもやま」が多めになる傾向はあります。
■ 宇和川さんチームはよくオープンスペースで1on1を実施しているのを見かけるのですが。
宇和川: 個人的に「情報をオープンにして、気軽にディスカッションする文化」が、生産性向上につながる新たな気づきを発見できると考えているので、話の内容によってオープンスペースと会議室と場所を使い分けています。
以前の「よもやま」の頃から同じやり方で、私たちのチームは独自にチームメンバーの許可を取ったうえで、チーム内にPBC(目標管理制度)で設定した目標も公開しています。
情報はできる限るオープンにしていくことで、チーム力が高まると信じています。
オープンスペースでやることでおのずと話が耳に入ってくるので、仕事やチーム運営の方針等の話がチームメンバーに繰り返し伝わっていくことで、チームの文化を醸成していきたいという狙いもあります。
■ 以前から行っていた「よもやま」と1on1の違いはありますか?
宇和川:1on1では毎回の面談に、私もチームメンバーも毎回目的意識を持って臨むように心がけています。
具体的には、意識的に次の1on1につなげられるポイントを確認し合うようにしたり、メンバー自身のステップアップに関する話をしたりするようにしています。
個人的には1on1を通してチームメンバーの成長を後押しできていると自分自身が感じられるところは大きな収穫です。
「チームメンバーの成長」と「日々の業務」との方向性が重なるためには、どのようなサポートができるかと考える機会が増えました。
■ 隔週で約20名のチームメンバーと1on1は大変だと思うのですが、特に工夫している点はありますか?
宇和川: これは「よもやま」の頃からですが、面談の実施メモをチャットツールで相手に送って残すようにしています。
自分もチームメンバーも前回の面談のメモを見返してから1on1に臨むように心がけています。
時間は30分を延長しないように、面談の最後には、今回のまとめと次回へのつなぎを入れるようにして、タイムマネージメントには気を使っています。
あと、面白かったのはチームメンバーと役割を交換して、1on1を実施したことがあるのですが、聞き上手なメンバーがいて、いろいろと為になりました。
■ 1on1をやってみて難しいと感じることは何ですか?
宇和川: 話のネタが引き出せない時はちょっと困ります。
また、これは1on1だけの問題ではないと思いますが、私の価値観が良い面も悪い面もダイレクトにチームメンバーに反映されていると感じる部分があり、自分自身の内省につながる事もあります。
■ 今後1on1をどのように活用していきたいですか?
宇和川: 数年前に北海道でチームを立ち上げて、チームワーク醸成に力を入れてきたので、その結果、リーダーを中心にチーム内の満足度は高いです。
次は、仕事の結果に対する責任感を共有するため、役割や目標を明確にする、仕事の意味や重要性を再確認してもらうために、1on1を活用できればと考えています。
また、チームメンバーの成長を会社全体にアピールできるような取り組みの話が、ドンドンできるようになっていきたいです。
将来的には会社の制度として、1on1という仕組みが無くても「ちょっといいですか?」と言って自然と1on1をやっているような組織になるといいですね。
■ 1on1事務局への要望などはありますか?
宇和川: 事務局から提供されている1on1動画は、事前に1on1についての共通認識が出来るので役立っています。ある程度セオリーが分かっているので面談にスムースに入っていけます。
ただ、お互いに「あっ、これって動画にあった場面と同じだ!」と意識し合って気まずくなる場面もあります。
実施アンケートのチームメンバーからのコメントなどのフィードバックは、月一ぐらいで、タイムリーにもらえるとありがたいです。
また、1on1に関するメリットが感じられるような前向きなメッセージ発信が事務局や会社からあるといいと思います。
■アンケートの回答は事務局しか閲覧できないようにしています。公開は個人が特定されないように加工する必要があるので、タイムリーにとはいかない可能性もありますが、行っていきたいと考えています。